ロニー・レインとスティーヴ・マリオットの幻のデュオ・アルバム。
派手さは無いけれど、内容充実の素晴らしいアルバム!

オススメ度:★★★★☆
オリジナル・リリース:2000年
時は1981年、
復活ハンブル・パイのアメリカでのツアーに疲れ果て、
イギリスに戻ったスティーヴ・マリオット。
ズート・マネーらを従えて、ブラインド・ドランクなるバンドで
イギリスでの気ままなライヴ活動をしていたときに、
かつての相棒であるロニー・レインと再会する。
もちろんスティーヴ・マリオット、そしてロニー・レインとは、
1960年代にモッズ・バンド、スモール・フェイセズの
中心メンバーとして活動していた二人。
1977年に再結成したスモール・フェイセズ以来の再会である。
(ロニー・レインは再結成スモール・フェイセズをわずか1週間で脱退。)
しかし再会したロニーは、多発性脊髄硬化症という難病に苦しんでいて、
ベースも思うように弾けなくなっていた。
そんなロニーをなんとか元気づけようと、
スティーヴはロニーを自身のバンド、ブラインド・ドランクのライヴに招待。
そこで二人は数曲で共演し、
その模様はロニーの所有するモービル・スタジオで録音もされた。
その後、久々の相棒とのライヴでアーティスト心が刺激されたのか、
二人はセッションしながらアルバム製作に突入。
完成したのが、この『マジック・ミジッツ』なるアルバムである。
「majic mijits」⇒「magic midgets」で、「魔法の小人達」という意味。
スモール・フェイセズの二人の再会らしい、
実に素晴らしいタイトルだと思う。
残念ながらマリオット/レイン名義の新曲はないけれど、
お互いが曲を持ちより、それぞれがメイン・ヴォーカルを受け持つ。
収録曲は、スモール・フェイセズ時代のコンパクトなビート・サウンドではなく、
もちろん、ハンブル・パイのようなハード・サウンドでもない。
どちらかといえばロニー・レイン自身のバンド、スリムチャンスのサウンドに、
ロック、ソウル色を加えたソウル&フォーキーなサウンド。
ドラムを担当したデイヴ・ハインズ作のイラストのジャケットは、
ちょっとなぁー・・・と思っちゃいますが、
このテのジョイント・アルバムにある話題性だけの内容ではなく、
なかなかの好作品で、それぞれの曲の完成度が高い。
[7]などは、なかなかの傑作だし、[10]などは思わずニヤリ。
もちろんスティーヴ・マリオットのドッカン・シャウトは健在。
ロニー・レインのヴォーカルはちょいとツラそうだが、歌いっぷりは熱い!
そしてギターのミック・グリーンなど、ベテラン勢のバックも好サポート。
さすがに味のあるバッキングを聴かせてくれる。
アルバムのラストを締めくくるのが、
マリオット/レイン作の《 All Or Nothing 》の大合唱だ。
前出の再会時のライヴでのハイライト曲であり、
スモール・フェイセズ時代のナンバー1ヒット曲である。
しかしこのアルバム、アリスタとの契約が決まりそうだったものの、
発売の条件は無情にもアルバム・プロモーションのライヴ・ツアーに出ること。
病体であるロニーとのツアーはもちろん不可能である。
当時、アルバムは発売されず、そのまま幻となってしまった。
現在のCDのボーナス・ディスクなどで聴ける、当時のセッション状況では、
楽しそうなメンバーの声が聞こえてきます。
スティーヴはお調子ものでお茶目な感じが伝わりますなぁー。
そして2007年現在、スティーヴ・マリオット、ロニー・レインの二人は、
天の上にてセッション活動中・・・
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MAJIC MIJITS / LANE & MARRIOTT
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DISC ONE: [1] Lonely No More [2] Chicken (if the cap fits) [3] Toe Rag [4] Bombers Moon [5] Birthday Girl [6] Last Tango In NATO [7] How Does It Feel [8] That's The Way It Goes [9] You Spent It [10] Son Of Stanley Lane [11] Be The One [12] Ruby Jack [13] All Or Nothing ...reprise (live from the Canning Town Gig) DISC TWO: Studio outtakes [1] Green Chicken [2] Play It To NATO [3] Toe Rag (instrumental) [4] Two Black Eyes & A Broken Nose [5] Shut Your Mouth [6] You Spent It (instrumental) [7] Bombers Moon [8] Birthday Girl [9] Ruby Jack [10] Lonely No More (instrumental) [11] Son Of Stan (instrumental) [12] Beguine SECRET TRACKS: [13] You Spent It [14] Play It To NATO [15] Shut Your Mouth [16] Two Black Eyes & A Broken Nose [17] Lonely No More [18] Son Of Stanley Lane [19] All Or Nothing |
CREDIT
Produced by Marriott & Lane
Ronnie Lane: Vocals
Steve Marriott: Vocals, Guitar, Keyboard, Harmonica
Jim Leverton: Bass, Backing Vocal
Mick Green: Guitar
Dave Hynes: Drums, Backing Vocals
Mick Weaver: Keyboards
Ronnie Lane: Vocals
Steve Marriott: Vocals, Guitar, Keyboard, Harmonica
Jim Leverton: Bass, Backing Vocal
Mick Green: Guitar
Dave Hynes: Drums, Backing Vocals
Mick Weaver: Keyboards