元祖ブリティッシュ・ビート・アーティスト、
なかなか良い選曲のお手ごろなベスト盤。
オススメ度:★★★★☆
あまりにもビートルズという存在がデカすぎて、
60年代のブリティッシュ・ビートというと、
まずはビートルズときてストーンズ、・・・
・・・となりがちで、つい漏れちゃいそうなアーティストがいます。
その名もジョニー・キッド
本名フレデリック・ヒース、ロンドン出身で、眼帯付き!
海賊のかっこうをして、ビートルズよりも早くビート・サウンドをぶちかましていました。
フーがカバーした《 Shakin' All Over 》の、オリジナル・アーティストだったりもします。
しかもジョニー・キッド自身の曲!
また、ビート系パブロックのファンのかたなら、バック・バンドであったパイレーツが
70年代にミック・グリーン、ジョニー・スペンス、フランク・ファーリーの
黄金トリオで復活したので、おなじみかもしれません。
さて本盤は、そんな元祖ブリティッシュ・ビート・アーティストである
ジョニー・キッド&ザ・パイレーツのお手ごろなベスト盤。
なんのヒネリのないタイトルのベスト盤ですが、なかなか良い選曲でお手ごろなので、
60年代ブリティッシュ・ビートやビート系パブロックのファンならば、
是非とも聴いていただきたいサウンドです。
有名曲[1]《 Shakin' All Over 》はさておき、
注目はパイレーツの黄金トリオが揃ったメンバーでの初シングルである
[6]《 A Shot Of Rhythm And Blues 》/ [19]《 I Can Tell 》。
とくに[19]はそのままドクター・フィールグッドに直結する
タイトなビート・サウンドがカッチョよい。
これがビートルズのデヴュー年の1962年にすでに録音されていたのだから驚きっす。
ラヴ・ミー・ドゥーしてた頃に、
すでにロンドンでは、こんな硬派なビートが出現していたんです。
極めつけは、やはり黄金トリオがバックの[25]《 Doctor Feelgood 》、
あのバンド名の由来となったタイトルからしてシビレますが、
パワフルなジョニー・キッドのヴォーカルに、パイレーツのビートがとにかく強烈!
おもしろいのは、[18]《 I Just Want To Make Love To You 》。
もちろんストーンズもファーストでカバーしたマディ・ウォーターズの曲。
なんと、ジョニー・キッドによるこの曲は1961年の録音。
ストーンズの高速ビートもおもしろいですが、
ジョニー・キッドのバージョンは、ブルース色がほとんどないビート的仕上がりが異色。
ジョニー・キッドもストーンズも
とてもマディからそのまんま影響受けたとは思えないアレンジですが、
このあたりの元ネタは、他にあるんでしょうか?
・・・謎です・・・
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[1] Shakin' All Over [2] Please Don't Touch [3] You Got What It Takes [4] Restless [5] Linda Lu [6] A Shot Of Rhythm And Blues [7] I'll Never Get Over You [8] Hungry For Love [9] Always And Ever [10] Oh Boy [11] The Fool [12] Send Me Some Lovin' [13] Let's Talk About Us [14] Some Other Guy [15] Whole Lotta Woman [16] Your Cheatin' Heart [17] You Can Have Her [18] I Just Want To Make Love To You [19] I Can Tell [20] I Know [21] If You Were The Only Girl In The World And I Were [22] Feelin' [23] Yes Sir That's My Baby [24] The Birds And The Bees [25] Doctor Feelgood |
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