とてもデモ音源とは思えない完成度、アクション実力発揮のパワー・サイケ・ポップ。
こりゃぁまるで「 ODESSEY AND OGDEN'S 」なのだ!
オススメ度:★★★★★
あの生粋のモッズ・バンド、スモール・フェイセズは
ドッカン・パワーあふれるファーストを出した後、
フォーキーでサイケなアルバムを出し、
その後、サイケながらもドッカン・パワー復活の超名盤「 OGDEN'S NUT GONE FLAKE 」で、
モッズ・バンドから一皮むけたところを見せ付け、
アイドルとされていたイメージを吹き飛ばしました。
あの生粋のポップ・バンド、ゾンビーズは
ブリティッシュ・ビート界No1の知性あるれる哀愁のファーストを出した後、
ただの一発屋として消えそうになりながらも、
ビートルズもビーチ・ボーイズも吹き飛ばす超名盤「 ODESSEY AND ORACLE 」で、
芸術的美しさを極めましたが、
あまりの売れなさにバンドは吹き飛ばされちゃいました。
そして、あの洗練モッズ・バンド、アクションは、
シングル作ったもののさっぱり売れず、ファースト・アルバムさえ出せませんでしたが、
バンドはさらにクリエイティヴな方向へ志向し、
ちょっぴりサイケでポップな超名盤を作るべくデモを作成しましたが、
やっぱりアルバムを作ることさえできませんでした。
そして、あまりの売れなさにバンドは吹き飛ばされちゃいました。
そのアクションのデモ集「 ROLLED GOLD 」は、
モッズ・バンドだった、ジ・アクションがレーベル移籍後、
サイケ・ポップで勝負したサウンド。
残念ながら当時、正式に発売されることはなかったけれど、
その内容は恐るべし仕上がりでロニー・レインもブッとんだとか・・・
正式にアルバム化されていれば、間違い無くいい曲満載の超名盤となっていたに違いないのだ。
このデモを聴けば、そのサウンドは
「 OGDEN'S NUT GONE FLAKE 」よりはメロディアスに、
「 ODESSEY AND ORACLE 」よりはハードなリズムで構成され、
この2枚のちょうど中間あたりのサウンドとなっていた事がわかる。
あの「 ACTION PACKED 」以降、ちょいとドラッグなんぞに手を出していたメンバーだったが、
ギターリストのピート・ワトソンは「ジャンキーには付き合いきれん!」...とアクションを辞めちゃいました。
しかしまぁ先立つものも無いし4人でもなんとかなるだろうと、
ジョージ・マーティンの下で、その「 ROLLED GOLD 」にも収録されている、
最後のシングル「 In My Dream 」を録音するも、ついにはジョージにも見放されてしまう。
これはまずいと、キーボードでスペシャリストのイアン・ホワイトマン、
そして、ギターリストのマーティン・ストーンを加えて6人体制に強化。
いよいよクラブ収入だけでは、生活も苦しく、これでどうだ! と気合入れまくって作ったサウンドは、
とてもデモとは思えない恐るべし完成度なのだ。
ちなみに、ソウル・サウンドがベースじゃぁないんで、
「アクション=モッズ」のイメージであの超洗練スーパー・ソウル・サウンドだと思うとビックラします。
どちらかといえば、サイケなポップ・ロックてな感じですので。
それにしても全曲がオリジナルで、とにかくメロディーがいい。
1曲目の「Come Around」のイントロが始まったとたん、思わずニヤリとしちゃう。
ギターのカラミもこれまでと違いリードとサイドの役割がハッキリしてて、
アレンジもよく練られてますなぁ。
さらにちょっとポップな曲調を、足元からビシッと引き締めているのが、
意外とへヴィーなリズム隊。これがかなりポイント高しなのだ。
いやぁ、いいねぇ。
その実力を新メンバー効果の目立つ2曲だけピックアップしてみると、
まずは、3曲目の「 Love Is All 」。
新メンバー、イアン・ホワイトマンのフルートが妖しく奏でる、
見事なポップ・チューン。なかなかリズムも凝ってますなぁ。
これコリン・ブランストーンが歌ったら、
「 ODESSEY AND ORACLE 」に入ってても、ピタッとはまりそう。
もひとつ5曲目の「 Strange Roads 」。
新ギターリストのマーティン・ストーンがウナリます。
ちょいとハードなリズム隊とも相性バッチシで、
これまたスティーヴ・マリオットが歌うと、
まるで「 OGDEN'S NUT GONE FLAKE 」の中の1曲みたい。
こりゃぁ後の若手ミュージシャンがみんな真似したくなるわなぁ。
しかし、やっぱりアルバム化のハナシはさっぱり...
いったい、何か弱みでも握られてるのだろうか。
ついにはあのヴォーカリスト、レジー・キングの脱退という結末に。
残ったメンバー5人は、そのままマイティー・ベイビーなるグループに変身するが、
その間のアゾスなるグループ名でやはりデモ録音。
もちろんアルバム化されなかったけれど...
今では、マイティー・ベイビーのCDにアクション名義でボーナス・トラックに追加されてます!
こちらはまたベツモノのサウンドなんでヨロシク。
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⇒ THE ACTION(アクション)のページはコチラ
ROLLED GOLD / THE ACTION
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[1] Come Around [2] Something To Say [3] Love Is All [4] Icarus [5] Strange Roads [6] Things You Cannot See [7] Brain [8] Look At The View [9] Climbing Up The Wall [10] Really Doesn't Matter [11] I'm A Stranger [12] Little Boy [13] Follow Me [14] In My Dream |
CREDIT
Produced for reissue by Ric Menck and Geoff Merritt
Reg King: Vocals
Alan King: Guitar, Vocals
Martin Stone: Guitar
Ian Whiteman: Keybords, Flute, Vocals
Mike Evans: Bass, Vocals
Roger Powell: Drums
Reg King: Vocals
Alan King: Guitar, Vocals
Martin Stone: Guitar
Ian Whiteman: Keybords, Flute, Vocals
Mike Evans: Bass, Vocals
Roger Powell: Drums