なんと資金難だったプリティ・シングスが
フランスの資産家シンガー?とレコーディングしたという珍アルバム。
オススメ度:★★★★
これはナイスな珍アルバムだ。
傑作『 S.F. SORROW 』を作るも、さっぱりと売れなかったプリティ・シングス。
バンドの活動資金が苦しかったため、
エレクトリック・バナナなる変名バンドで副業などしていたが、
プリティ・シングスの激ファンでありフランス人資産家でシンガー?らしき人物、
フィリッペ・デバージ(PHILIPPE DEBARGE)の依頼によって
1969年にロンドンで録音され当時は発売されなかった幻の音源がこれだ。
当時のプリティーズは売れないながらも創作面では絶頂期。
しかしアルバムは満足に発売されなし、曲を発表する機会も少ないから、
もう欲求不満モンモンのワカモン状態だったんでしょう。
ギャラがよかったから、
スタジオでの実験もできたとかいうこのセッションで、
ある程度の不満は解消されたのだろうか。
ジャケットほどサイケではなく、アコースティック色が幾分強いとこなど
フィリッペから曲調のリクエストもあった様子。
どこまで本気がわからないが絶頂期のプリティーズらしく、
全曲オリジナルでバラエティに富んだ収録曲はなかなか楽しい。
ボッサ・テイストの「2」など意外性があっていい感じ。
続く[3]はエレクトリック・バナナ名曲の再演。
バナナ音源の曲は他[7],[10]とあるがアレンジ違いなのだ。
再録はフィリッペ・デバージからの要望かな。
しかし少々プリティーズのプレイが手抜きぎみな気も・・・
ラストにはボーナス・トラックとして
フィリッペ・デバージに捧げる2008年録音曲が入ってたりする。
60年代末のプリティ・シングスが好きならば、
過剰な期待はいけないが、
フィリッペ自身がとるヴォーカルもハードな曲はともかく
『 S.F. SORROW 』と『 PARACHUTE 』のちょうど中間的な
ちょっとサイケでフォーキーなサウンドが悪くない。
もちろん『 S.F. SORROW 』、『 PARACHUTE 』、
エレクトリック・バナナ音源を先に聴いてからですが、
音質も悪くないし、聴いてソンは無いおもしろいアルバムっす。
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PHILIPPE DEBARGE / THE PRETTY THINGS [1] Hello, How Do You Do? [2] You Might Even Say [3] Alexander [4] Send You With Loving [5] You're Running You And Me [6] Peace [7] Eagle's Son [8] Graves Of Grey [9] New Day [10] It'll Never Be Me [11] I'm Checking Out [12] All Gone Now BONUS TRACK: [13] Monsieur Rock (Ballad Of Philippe) |
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