ザ・ローリング・ストーンズ・ガイド
ROCK AND ROLL CIRCUS (映像編) / THE ROLLING STONES
当時は未公開だったテレビ・ショー映像。見所満載!
オススメ度:★★★★★
オリジナル・リリース:1996年10月
なぜロックン・ロールにサーカスなのかはわからないけれど、ビートルズの『 SGT. PEPPER'S ... 』収録曲《 Being For The Benefit Of Mr. Kite 》にサーカス風の間奏が入ったり、あのロニー・レインがフェイセズ脱退後に結成したスリム・チャンスがサーカスと一緒にツアーしたなんてのを聴くと、なにかつながりがあるのかもしれないが、まぁとにかくロックンロール・サーカスである。
多分、前年に制作されたビートルズの『 MAGICAL MYSTERY TOUR 』に影響されて作ったであろうローリング・ストーンズ自身が制作費を出して作られた1968年のテレビ・ショー。
作成当時は未公開で、1996年に正式リリースされるまで、長い間、伝説化していた幻の映像がこの『 ROCK AND ROLL CIRCUS 』なのだ。
これまでは、ブートのきったない映像で見てたから、正式発売された時にはマジでビックらこいたな。
ミックが、自分のパフォーマンスがイマイチだからとか、フーが凄すぎてストーンズの演奏が盛り上がらなかったとか、収録が延び延びになっちゃって客が帰っちゃったとか、・・・の理由で封印されていたらしい。
たしかにフーのプレイはすさまじいが、主役であるローリング・ストーンズだって見応えたっぷりだし、ダーティ・マックというスーパー・セッション・バンドもあったりとハッキリ言って、おもしろいの一言の映像なのだ。
とにかく見てのお楽しみなのだが、ネタバレしない程度に一言ずつ映像面での補足を。
トップは汚くて相当に怪しい1本足で歌うオッサンがヴォーカルのジェスロ・タル。他のメンバーもかなり怪しい動きを見せる。
正式ギターリストが脱退したとかで、その代打ギターはトニー・アイオミ。ギターにシールドがささってないという超手抜きだが、バックの演奏はテープ。ヴォーカルのイアン・アンダーソンのパートのみが生録音だとか。
続くフーはあの『 THE KIDS ARE ALRIGHT 』の映像でも収められていたおなじみのシーン。
これまた怪しいキースの紹介の後、大迫力のもの凄いプレイを披露。超、超、必見!
・・・うーん・・・
文句無し、突っ込みどころが無し、パーフェクトっす!(1曲のみというのが残念。)
次のタジ・マハールはなんとリハーサルでの収録だとか。このショーで唯一のアメリカのバンドですが、ビザの関係で本番までイギリスの滞在することができず、リハーサル時の収録テイクらしい。これまたメンバーが怪しい雰囲気ですな。
そしてこのショーの紅一点・・・(あっ、オノ・ヨーコ・・・)
マリアンヌ・フェイスフルはただひたすらガラスのように美しい。○○もデカくて、思わず見とれちゃいます・・・
見所はさらに続く。スーパー・グループのダーティ・マック登場。
キース・リチャーズ、エリック・クラプトン、ミッチ・ミッチェル。そしてジョン・レノンという恐るべしメンバー。
全員がルックスまでキマリまくって、並んでプレイしているだけで、やたらとカッコイー。
ビートルズの《 Yer Blues 》のカバーというのもうれしいが、これがまた荒っぽい演奏で実にカッコイー。
出来ればこのノリでもう一発見せてほしかった。次のインスト&ヨーコの絶叫は・・・
このバンドにミック・ジャガーが加わったリハーサル・テイクもあるらしいが未収録。今後、出てくるか!
トリはもちろんローリング・ストーンズ。
解雇間近のブライアン・ジョーンズも出ています。体調も悪くなさそうで、時折笑顔を見せてくれてます。
しかし[11]《 No Expectations 》でスライド・ギターを披露するも、他の曲ではいないも同然。なんと[13]《 Sympathy for the Devil 》では、けなげにもマラカスを振り続ける。
ここではスケールアップしたキースのギターが完全にサウンドの中心。これにピアノのニッキー・ホプキンス、コンガのロッキー・ディジョーンを加えて、ブルージーでファンキーな演奏を聴かせてくれます。
《 Sympathy for the Devil 》のイントロなんかゾクゾクしちゃうな。
ホント、正式発売されてよかった、よかった。
ラストはフーのピート・タウンシェンドとキース・ムーンが調子にのって暴れてます。
それにしてもエンディングでの《 Salt Of The Earth 》のシーン。
これを見ると、ブライアン・ジョーンズが率いたローリング・ストーンズが、完全にミック&キースのローリング・ストーンズに代わってしまったんだなーって・・・
サウンド面についてはROCK & ROLL CIRCUS (SOUND TRACK)で。
Last updated: Apr 4, 2012
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[1] Intro [2] Parade [3] Song For Jeffrey / Jethro Tull [4] Quick One While He's Away / The Who [5] Ain't That A Lot Of Love / Taj Mahal [6] Something Better / Marianne Faithful [7] Yer Blues / The Dirty Mac [8] Whole Lotta Yoko / Yoko Ono And Ivry Gitlis With The Dirty Mac [9] Jumping Jack Flash / The Rolling Stones [10] Parachute Woman / The Rolling Stones [11] No Expectations / The Rolling Stones [12] You Can't Always Get What You Want / The Rolling Stones [13] Sympathy for the Devil / The Rolling Stones [14] Salt Of The Earth / The Rolling Stones DVD BONUS TRACKS: [15] Bonus Materials