オリジナル・モッドも唸った!
マックロけっけ、クリス・ファーロウの決定盤。

オススメ度:★★★★☆
クリス・ファーロウは、しばしご無沙汰だったけど、
このアルバムが出たとき、思わずジャケットにソソられて買っちゃったのだ。
クリス・ファーロウがバック・バンド、ザ・サンダーバーズを率いていた頃や
変名で発表されたシングルなどの初期音源を集めた編集盤である。
実は、あんまり期待していなかったのだけれど、
1曲目のクラブ・ダンス・ナンバー《 Air Travel 》が始まった途端、
「なんじゃぁ、こりゃぁ!」
どう聴いてもブラック・アーティストである。
この曲はデッカから発売されたデヴュー・シングルのA面曲。カッコイーのである。
あれっ?あれれ? この人って、こんな感じだったっけ?
多分、クリスの声をはじめて聴いたのはジミー・ペイジのソロ・アルバム『 OUTRIDER 』だったと思うけれど、
なんかベターっと濃くて太いし、ちょっと好みじゃないなぁ。。。と。
有名なイミディエイト時代の《 OUT OF TIME 》を聴いても、どうもいまいちピンとこなかったし。
ところが、このアルバムでのサウンドに額に血管が浮き出てるようなこの声が、
見事にハマりまくっているのだ。
2、3曲目はコロンビアとクリス・ファーロウ&ザ・サンダーバーズとしての契約で、
『 I Remember / Push Push 』のシングル。
《 I Remember 》の方は、なんと本名ジョン・デイトン名義でのオリジナル曲。
そして1963年にして、はやくもスカ・ビートを採用。
さすがオリジナル・モッズ、やるな!
笑っちゃうのがB面の《 Push Push 》なる曲。
まんまコントゥアーズ《 Do You Love Me 》のパクリである。
...が気合いが入っていて、カッコイーので許す!
また、よーわからんのだがこの頃コロンビアの活動と並行して
デッカからビーザーズの変名で『 The Blue Beat / I Wanna Shout 』なるシングルも出していていて、
A面はスカ・ビート、B面はオールディーズ・ポップ調。これまたどう聴いても「マックロけっけ」。
さらに1965年にはリトル・ジョー・クックなる変名でUKスーから、
ブルース・ナンバー《 Stormy Monday Blues 》も出している。
その他、ソウル・バラード《 Just A Dream 》もからめてダンス・ナンバーのオン・パレード。
腰がビビビッっとくること間違いなし。
そしてその腰が砕けるほどの極めつけのクラブ・モッド・ダンス・ナンバーがあるのだ。
当時のモッズ&ロッカーズの事件を扱った内容の14曲目《 BUZZ WITH THE FUZZ 》。
グルーヴィーなデイヴ・グリーンスレイドのオルガンに
ジャジーなアルバート・リーのギターが絡んで凄すぎ。
これにクリスのヴォーカルが、絶妙のトーキング・スタイルでのっかる。
ひょーエー、かっちょエー!!!
この曲、シングルとして発売されるも、なんでも歌詞に問題ありとかで、すぐに回収されてしまったとか。
さらにそのシングルのB面でもあり、続く15曲目《 You're The One 》もかなりヤバいカッコよさ!
これまたオルガンがグルーヴしまくりなのだ。
...と言うことで、マックロけっけ、クリス・ファーロウの決定盤ですな、これは。
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DIG THE BUZZ / CHRIS FARLOWE & THE THUNDERBIRDS
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